Vol.8 宅配用パソコンシステム

第8回優先順位

 

「宅配用のパソコンを入れた方がいいですかね?」と聞かれることがあります。

出前・宅配では、多くの会社やお店が宅配用パソコンシステムを導入しています。
宅配用パソコンシステムのメリットは、注文受付業務の標準化・簡素化と顧客データの活用です。

受付業務は、パソコンの指示通りに「お電話番号は?」「お名前は?」「ご住所は?」「ご注文は?」とお客様に聞いていけばいいので、誰がやっても受付はミスが少なくなり、標準化が図れます。

とはいっても、手順は同じであったとしても、電話受付の担当者によって、お客様が気持ちよく注文できるか、「なに今のつっけんどんな対応は!」と気分を害されるかは、全く変わってきます。

多くの会社や店では、市販されている宅配用パソコンシステムを使っているのです。
そして、殆どの店が、今までやっていた電話受付業務をパソコンに合わせています。

ところが、ある中堅チェーンでは、市販の宅配システムでは、自社のオペレーションに合わないために、宅配システムを自社で開発しました。
市販の宅配システムに合わせると、電話で注文を受ける業務でさえ、時間が掛かってしまい効率が悪くなってしまうためです。

パソコンはあくまでもオペレーションを効率化するものであって、人間が機械に合わせたら本末転倒だ
という社長の考えに基づいて開発されました。

私もその開発の1部に関わりました。プログラミングでなく、運用方法についてのアドバイスですが、電話受付を担当する人間にとって、細かな点まで気を使っているいいシステムになりました。

コンピュータを知っている人間だけだと、現場では使い勝手がよくありません。そこに現場を知っている人間が加わると、使い勝手のいいシステムが出来上がります。

そして、宅配システムのもう1つのメリットは、顧客のデータ管理です。
一般のお店では、顧客の住所や電話番号を手に入れるために、あの手この手を使って、一生懸命になっていますが、出前・宅配は注文が来ればそのすべてが手に入ります。

このデータを活用しない手はありません。電話受付より何よりも、宅配システムで一番大切なのが顧客データを売上につなげていくことです。

コンサルをしているときにも、
「このデータをどのように活用していますか?」と伺うと
「売上集計はみてますけど、それ以外はあまり使っていないですね」

このように顧客データを使い切れていない会社やお店が多いのです。これは、とてももったいないことです。

なぜ出来ていないかというと、理由はハッキリしています。今まで、お客様のデータを売上につなげるしくみを持っていなかったからです。

どんなデータをつかって、どんなお客様に、いつアプローチをしていくのか、それが判っていないと、宅配用パソコンシステムは宝の持ち腐れになります。

コンピュータは人間と違って、以心伝心ではデータを出力してくれません。何かを指示してやって、はじめてデータを抽出したり、答えを見つけ出します。

コンピュータを導入すれば、自動的にデータの抽出をやってくれるわけではありません。

ワードやエクセルなどにも多種多様な機能がありますが、すべての機能を使い切れていないのと同じで、市販の宅配システムも様々な機能を備えているのに使えていません。

宅配システムを導入する前にやるべきことは、どんな顧客データを使って、いつ、どのように活用していくのか、そのしくみを作っていくことです。

出前・宅配で月商500万円を超えていても、宅配システムを導入するのが遅かった店があります。
その理由を社長はこう話していました「お客様のデータ活用はエクセルでも十分出来ていたから、特別なシステムは必要なかったんです」。

すでに、顧客データの活用のしくみが出来ていたので、宅配システムを導入することで、業務の簡素化も出来ましたし、顧客データをさらに進化させて活用しています。

先ほどの中堅チェーンは、データ活用のしくみはもちろんしっかりと出来ていたので、顧客管理も市販の宅配システムにはない機能をつけて活用しています。

宅配パソコンシステムを導入するのは、顧客データを充分に活用するしくみを作ってからでも遅くはありません。

先行投資すべきは、しくみづくりです。しくみを効率的に運用するシステムや道具は後からでも充分です。

 

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