繁忙期の配達時間
商売ですから、売れるときには売って稼ぎたいものです。
繁忙期には注文も多くなります。
しかし、スタッフの数、調理場の面積、来店客との兼ね合いで、お客様から注文をいただいたのに断られることもあります。
できれば、断らずに全部を受けきりたいと思うのが商売人です。
しかし、店の能力を超えてしまっては致し方ありません。
繁忙期は注文が増え、イーバーイーツや出前館の配達時間を見ると、120分になっている店もあります。
自店デリバリーでも「ただいま注文が多くなっておりまして、お届けに100分ほどかかります」と言わざるを得ないときもあります。
注文をしてから100~120分後にしか配達してくれないのであれば、お客様は注文しません。
配達時間を短くすることは売上に直結します。
できれば配達時間を60分以内にしておきたいのです。.
繁忙期の注文の受け方
そのため、注文を1件でも多く取るために、「30分遅れで配達できるなら注文を受けろ」と指示している店もあります。
この方法にはメリットもデメリットもあります。
メリットは、
1.注文を多く受けられ売上が伸びること。
2.既存客を増やせること(時間遅れをあまり気にしないお客様も一定数いる)
3.短時間で処理をするためスタッフの能力が伸びる
一方のデメリットは、
1.お客様からのクレームが増える(中には30分遅れでもキャンセルするお客様もいる)
2.遅配でリピータにならないお客様が増える
3.クレーム対応で、スタッフが疲弊する
出前・宅配・デリバリーを始めて間もない店や売上を繁忙期で伸ばしたい店は、配達時間を短く設定していることもあります。
これも経営者の判断です。
それでも遅配は30分以内に納めるべきです。
30分以上の遅配は、お客様を失います。
繁忙期の対応
個人の意見としては、2015年12月28日のコラムで「断られる勇気」で書いた通りです。
配達時間を正確にお客様に伝えることをおすすめします。
お客様に配達時間が長いからといって断られることは、店が繁盛している証拠です。
配達時間が長くても、商品レベルが高ければ、一度は断られたとしても、次の機会には注文は来ます。
「あの店、予約しておかないといけないから」と予約注文も増えていきます。
配達時間を実際より短く伝えることよりも、売上を伸ばすためにしなければならないことがあります。
それは、多くの注文を受けられるようにオペレーションをしっかりしておくことです。
食材や仕入方法の改善、商品や商品構成の見直し、製造方法、配達の効率化などやるべきことはあります。
繁忙期には売り逃し、注文の断られ件数を少なくするためには、スタッフを多くしておくことも一つの方法です。