コロナが猛威を振るっていた頃は、初めてデリバリーを利用するお客様が増え、新規客が一気に増えました。
最近の顧問先のデータを見ていると、新規客の比率は減って、既存客の比率が増えてきています。
既存客の比率が増えている店の特徴は、美味しいこと、商品や味に対してリーズナブルであることです。
それに加えて、配達したときに商品が崩れていないこと、ソースなどが漏れていないことも大切な要素となります。
しかし、だからといって必ずリピータになるかと言えば、そんなことはありません。
よほど印象に残らない限り、時間が経てば、店の事は忘れてしまいます。
だからこそ、お客様へのフォローアップは必要になってくるのです。
とくに初回から2回目までの注文回数の少ないお客様をフォローすることで、3回目4回目の注文につなげ固定客化していきます。
注文回数の少ないお客様を次の注文につなげるためには、インセンティブが効果を発揮します。
よく使われているのが、5%割引、300円割引などの値引きです。
もう一つ、おまけをつける方法があります。
いったい、どちらが効果的なのでしょうか?
1500円の商品を300円値引きすれば、1200円です。
値引きは、一時的には効果があります。
しかし、1500円の商品を1200円で買えてしまうと、お客様のその商品に対する値段の基準は1200円になってしまいます。
定価の1500円に戻したときに、割高感を感じていまい、定価での注文をしなくなります。
おまけをつけた場合は、お客様の印象に残りやすく、値段の基準はかわりません。
ただし、おまけは、何でもつければいいのではなく、条件があります。
おまけの条件は、お店で扱っている商品と関連性があるもの、親和性の高いものがおすすめです。
ケーキ屋さんが洗剤をおまけでつけても意味がありません。
ケーキ屋さんであれば、店で売っているこだわりの手作りクッキーをおまけにつけます。
お客様がクッキーを美味しいと思ってくれれば、次の注文のときにケーキにクッキーをプラスして注文してくれます。
さらに、300円値引きをした場合は、利益がそのまま300円減ってしまいます。
おまけの場合は、定価が300円だとすると、原価30%なら、店としては90円分の負担で済みます。
また、「こだわりの手作りクッキー300円をプレゼントします」などおまけをする商品の定価を表示することで、お客様のお得感を伝えることも欠かせません。
値引きや価格で対抗しても、大手には勝てません。
一度お店を利用していただいたお客様なら、味がわかっています。
おまけにおいても、店の良さをお客様に伝えていくことが、次回の注文につなげるポイントです。