既存客データを活用して売上を伸ばす
経営者にとって望ましいのは低いコストで、高い売上を上げることです。
全く販促や宣伝をしないで、売上が伸びていけばいいのですが、現実はそれほど甘くありません。
販促活動をしないと、しばらくは売上が維持できて、利益も出ます。
しかし、真綿で首を絞められるように、少しずつ少しずつ、売上が落ちていきます。
これはとりもなおさず、既存のお客様が店から離れていっているからです。
何もしないでいれば、お客様は店のことなど忘れてしまいます。
コストを考えても、新規のお客様から注文を得るよりも既存のお客様からの方が、1/5~1/20くらい安くすみます。
出前・宅配では注文と同時にお客様のお名前・ご住所・電話番号はわかります。
イートインのお店からすれば、喉から手が出るほど欲しいデータです。
これほど貴重な既存のお客様のデータを使わないのは、売上を捨てているようなものです。
割引では常連客にはならない
では、既存のお客様にどのように仕掛けていけば、売上に結びつくのでしょうか?
割引券を発行するのも方法の1つです。
しかし、○周年などの大義がない限り、割引券は発行しない方がいいと思います。
それは、割引券で注文したお客様は、割引券がない限り注文をしないことの方が圧倒的に多いからです。
割引で注文したお客様は、他店で割引があればそちらに流れてしまいます。
決して、店の常連客やファン客にはなってもらえません。
セールスレターに書く内容とは?
売上を伸ばしながら、常連客やファンになってもらうためには「セールスレター」をおすすめしています。
セールスレターには、商品についての経営者や商品開発者、店長の思いの丈を書いていただきます。
どうして、この商品を作ったのか?(開発秘話)
どんなこだわりがあるのか?
この商品を注文すると、お客様にはどんな素晴らしいことがあるのか?
セールスレターは商品を売るためのツールですが、お客様には商品開発の理由やこだわりがわかりるため、売り込みには感じないのです。
事実、セールスレター以外の販促をしないで新商品を月に100個以上売った店もあります。
セールスレターを読んで、お客様は共感をします。
共感するということは、そのこと自体がお客様にとっての幸せです。
幸せをくれる店を、お客様は大切にします。
そのため、割引など一切なくても商品を注文してくれ、店の常連やファンになってくれる確率はグーンと上がります。
出前・宅配はお客様と接する機会が少ないので、商品の説明をする時間もありません。
それをカバーするためにも、商品のメッセージをセールスレターに載せてお客様に伝える必要があります。
費用もコピー用紙1枚程度で済みます。
その他に必要なのは、経営者、店長、商品開発者の熱意です。
セールスレターは、お客様に対するラブレターだと考えてもいいでしょう。
その熱意がセールスレターで伝えられれば、売上もファン客も必ず増えていきます。