「月曜日の雨、昨日売れたから今日はお客さん少ないだろうな?」と社長が何気なくつぶやきました。少し前であれば、頭を抱えていたでしょうが、今はそんなに不安げではありません。
しかし、コンサルが終わってから店を覗いてみるとやはり静かです。さすがに雨脚が強いと駅に向かう傘の動きは速いです。
雨で来店客は少なくなっても、出前の注文の電話は次から次へと入ってきます。
「先生、出前やっていて、よかったですよ。雨が降ると、どうしたって客足は鈍りますからね。でも、出前を始めてからは雨の日でも売上が見込めますから」と胸をなで下ろしていました。
美味しいものが食べたくても、外に出るのがおっくうなときがあります。雨が降っていれば、できれば外には行きたくありません。
そんなときでも、出前・宅配なら、美味しいものが、電話やネットですぐに届けてもらえます。一度、この便利さを知ってしまうと、クセになってしまうお客様がたくさんいます。
北海道は、出前や宅配の需要の高い地域です。
その理由はとてもシンプルです。北海道の冬は寒くて、みんな外に出たくないからです。だから、食べ物はもとより、様々な商品の購入を出前・宅配で利用する方々が多いのです。
また、あるクライアントの店長がいうには
「常連のお客さんがお歳を召してから、足を悪くして店に来られなくなったんですけど、出前で注文できるので、とてもよろこんでいただいています」
これからはますます高齢化が進んでいきます。
そして、高度成長期の消費を支えてきた層で、人口も多く、資産も充分に蓄えている方々です。
そんな方々ですから、身体がいうことをきかなくなってきても、一度覚えた美味しい味は忘れられないものです。
食べたいけれども、お店には行けない。そんなお客様の不満を解消して、
お客様によろこんでいただきながら、売上を上げられるのも、出前や宅配ビジネスの素晴らしさの1つです。
また、女性の社会進出を政府も後押しをしています。女性が仕事を持てば、家事に費やす時間や自分の自由に出来る時間は減ります。
だからこそ時間を大切にし、家事などで時間が短縮できるサービスにはお金を使います。電話1本、ネットにワンタッチで、自宅まで届けてくれるのは、時間を大切にする方々にとっては、最高サービスです。
食材の宅配やネットスーパーもその1つです。「今日は一生懸命働いたから、自分へのご褒美」として美味しいもののデリバリーを頼む方々も確実に増えています。
出前・宅配ビジネスは、「欲しいけれども、外に出たくない」「食べたいけれども、外出できない」など、お客様の不満を解消するビジネスです。
そして、「時間を無駄にしたくない」と考えるお客様には、時間と便利さを提供するビジネスでもあり、今後も伸びていく有望な市場です。