社長自身こそ差別化の根っこ

「同じような食材を使っていて、差別化できるんですか?」と、セミナーで質問をいただきました。

質問をされた社長は、寿司店を数店経営されており、素材勝負の寿司や焼肉では他店との差別化は難しいのではないかと疑問に思われていたようです。

中華や和食、イタリアン、フレンチなどは、素材の組合せや調理の方法などで差別化がしやすいと感じられているのかもしれません。

寿司や焼肉の場合は、素材そのものがダイレクトに味につながるので、同じような素材で、同じような価格帯の店であれば、他店との違いは明確にできないのではないかとお考えでした。

しかし、私の経験からすれば、どの店にも差別化できる要素が必ずあります。

同じチェーンに属している店でも、全く同じ店は2つとありません。
店長が違えば店の雰囲気も違ってきますし、店長が変わるだけで売上も利益も変わります。実は、「店長」だけでも充分に差別化の1つの要素です。

寿司や焼き肉は、使っている素材が同じで、仕入れ先が同じであることも多々あります。そのため、素材にだけに注目をしてしまうと、差別化ができないように感じてしまいやすいのです。

でも、差別化は素材だけでありません。

同じ素材を使っていても、品揃えが違えば、それも差別化の1つの大切な要素になります。

店の作り方、販売促進の表現方法、接客やスタッフの教育、顧客との関係性などなど、他店との差別化を打ち出せる要素は数多くあるのです。ただ、そのことが当たり前になってしまって、気付かないことが多いのです。

そして、何より差別化の元になるのは、経営者の生い立ちや考え方です。
「え?生い立ちが差別化になるの?」と思われますが、実は重要な差別化の要素です。

幼い頃どんな環境で育ったのか?
なぜ、今のご商売をはじめられたのか?
苦しいときはどんなときなのか?
うれしいときはどんな時だったのか?

などなどを伺ってみると、1人1人の経営者には1つ1つの物語があります。

それが、店に大きな影響を与えていることが少なくありません。
そして、社長がご商売をされている根っこの部分がわかってくることも多いのです。

根っこがわかれば、そこから発想を広げていって、新たな商品戦略、販売促進戦略、固定客化戦略などが生まれてきたこともあります。

だから、コンサルティングでは必ず社長の幼い頃からのことを伺っています。

はじめは「なぜ、こんなことを聞くのだろう?」と思われる社長もいらっしゃいますが、回数が進むうちに「なるほど、だからだったんですね」と納得されることが多いのです。

差別化は難しいことでなく、社長の中に必ずあるのです。

 

 

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