「はじめて取り組むのですが、もっとも大切なことはなんでしょうか?」
と個別相談の席でお尋ねをいただきました。
もっとも大切なことと聞かれて、それが技術的な面なのか、それともその他のことなのかによっても違いますが、あえて1つ上げるとすれば絶対条件は「経営者の熱意」です。
プラスアルファくらいでいいやと考えていては、上手くいきません。
成功させるには、出前・宅配で売上・利益を上げていくんだという経営者の思いが必要なのです。
技術的な面でいえば、販売促進と顧客管理が売上を支える両輪となります。
出前・宅配を行っていることや扱っている商品をお客様に伝えなければ注文は入りませんから販売促進力はお客様を増やしていくために不可欠です。
さらに、出前・宅配は限られた商圏内での商売になりますから、リピーターを増やしていくことで売上を安定させることができます。
販売促進はお客様を水平に広げる役割があり、顧客管理はお客様を垂直に掘り下げる役目を担っており、それぞれが連動して売上を伸ばしていきます。
ところが、販売促進と顧客管理ができていても、売れないこともあるのです。
その理由は、商品と品揃え、価格設定にあります。
単純に商品自体がよくないこともありますが、品揃えが悪かったり、価格がその地域にあわなくて売れないことも多いのです。
すでに、出前・宅配を始めている会社や店でも、チラシやHPをみると、商品や品揃えを変えればもっと売れるようになるのにと思うことも少なくありません。
また、最近は「ウーバーイーツ」や「楽びん」など、都心部ではデリバリー代行サービスを利用する店も増えていますが、そのときにも宅配専用の商品と品揃え、価格設定をするだけで、売上と利益は大きく変わってきます。
そして、初めて出前・宅配を始める場合には、商品、品揃え、価格設定はもっとも重要なテーマなのです。
そのために、自店の強みを分析して、商圏を調べて、競合店も考慮にいれて、商品・品揃え・価格設定を考えていきます。
コンサルティングでも、ここが最も重要なテーマです。
ところが、簡単に考えてしまったり、わかったつもりになって、商品・品揃えを作ってしてしまうと、「思ったよりも売れない」とカッガリしてしまいます。
これは「売れない」のではなく、「売れるようにしていない」だけなのです。
でも、大丈夫です。
売れなかったということは、お客様の印象には残っていなかったということですから、修正ができます。
商品・品揃え・価格設定を作り直したことで、売上を5倍も伸ばした店もあるくらいですから。
もしも、売上が思うように伸びていないのであれば、自店の商品を見直してみてください。
初めて、出前・宅配を導入するならば、自店の強みや地域の特性を考えて上で、商品・品揃え・価格設定をしてください。
出前・宅配で売上を伸ばすスタートラインはここです。