デリバリーとSGDs

コロナが日本に襲いかかってきて、2年が経過しました。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出され、生活スタイルも大きく変わっています。

飲食店では時短営業や酒類提供中止などで打撃を受けました。
反対に、テイクアウトやデリバリーの需要が増え、市場規模は2倍になったとも言われます。

ウーバーイーツや出前館などの宅配代行サービス業も伸び、新規参入も相次ぎました。
宅配代行サービス業を利用する場合、使用される容器は使い捨て容器です。

そのため、使い捨て容器であるプラスチックゴミが増加しています。

プラスチックゴミは分別して回収をされますが、回収されても7割は焼却されます。
焼却すれば二酸化炭素が増え、地球温暖化をさらに加速させることになってしまいます。

さらに、プラスチックゴミは海の環境も破壊をしています。

海にあるプラスチックゴミの8割以上は、陸から流れ込んだものです。その中で多いものが、包装用使い捨て容器であり、プラスチックごみの47%を占めています。

そして、日本はプラスチックゴミ排出量が世界第2位です。

地球の環境を守るため、プラゴミ削減は、日本を含め世界的な取り組みになっています。
(地下鉄の駅にも、プラゴミ削減のポスターが掲示してあります ☞)

日本では、2022年4月から「プラスチック資源循環促進法」が施行されます。
スーパーやコンビニ各社も、プラスチック容器から微生物が分解できるバイオポリマー製や紙製に変えて、プラゴミ削減に力を入れています。

デリバリーも、プラゴミ削減に取り組まなければなりません。

ニューヨークではゴミを出さないデリバリーが人気を集めているようです。

この店は、使い捨てプラスチック容器ではなく、日本の出前と同じように、何度も使うことのできる回収容器を使っています。
少し割高になりますが、お客様は環境への負担を減らそうと進んで協力しています。

タイでは、ポリ袋を極力使わずにハスの葉やバナナの葉などを使うデリバリー店もあります。
プラスチック容器よりも価格は高くなりますが、取り組みに賛同するお客様からも好評のようです。

そう考えると、プラゴミも紙ゴミも出さない日本の出前は、地球に最も優しい素晴らしい方法です。

そば屋の器や寿司屋の寿司桶、町中華の丼などが玄関先に出してあるのを以前はよく見かけました。残念ながら最近は、使い捨て容器に押されて、回収容器を見る機会は減っています。

回収容器を使えばゴミを出さない代わりに器の回収に手間がかかりますが、
自店デリバリーであれば器はいっぺんに回収できますからそれほどの負担にはなりません。

宅配代行サービス業を利用しているお店は、回収容器を使うことはできません。

それでも、環境に優しいサトウキビの絞りかすやバイオポリマー製の容器も増えてきています。

プラスチック容器よりも価格は高くなるものの環境に優しい容器を使う時代に入ってきているのです。

理解のあるお客様は、地球環境に優しい容器を使っている店を応援してくれます。

それは、アメリカやタイで証明されています。

環境に優しいビジネスは、伸びていることだけは確かです。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう