新人が辞めず、戦力化できる10の方法

「卒業でベテランのアルバイトが辞めてしまいます」、
多くの経営者や店長が新学期になると頭を抱える問題です。

ある経営者も同じ問題を抱えていましたが、
つい先日「やっと紹介で1名採用できました」と連絡をいただきました。

7割以上の飲食店がアルバイトの採用が厳しいなか、
採用できたのは募集活動と紹介依頼を積極的に行った結果です。

しかし、ベテランのアルバイトの穴を埋めるのは大変です。
苦労して採用したアルバイトですから、すぐにでも戦力として活用したいと思うのは当然です。

ところが、一生懸命に新人に仕事を教えすぎると、逆効果になってしまうこともあります。
新人にしてみれば「あれもしなきゃ」「これもしなきゃ」とパニックになってしまいます。
最悪の場合は、せっかく採用したのに、すぐに辞めてしまうことにもなりかねません。

もし、あなたの店で次のようなことをしていたら、仕事が嫌になって辞めてしまうかもしれません。

 

1.いっぺんに多くを教えている

「この食材をボイルをしたら、このパックに入れて、冷蔵庫の下の段の右側に置いてね。
それが済んだら、あの素材を20gずつに分けて、トレイに入れて冷凍の上の段に入れて、
次は・・・」

と、これだけいっぺんに言われたら、新人さん達は覚えきれませんし、必ずミスをします。
ミスをして叱られようものなら、採用がムダになりかねません。

 

2.「見て覚えろ」と教えている

「これはこう、これはこうして、まあ見ていればやり方わかるからさ」といきなり「やって」と指示されます。

見よう見まねでやってみたところ「違うじゃないか!」と叱られては、身も蓋もありません。

新人さんは「見ているだけで覚えられたら天才だよ」と不満に感じるだけです。

 

3.知っているものだと思って教えている。

ポスティングやったことはないのに「ポスティングに行ってきて。場所は○○1~3丁目ね」と指示されました。

ポスティングに出かけたところ、マンションの管理人さんからは「チラシ入れるな」、お客様からは「ぐちゃぐちゃに折れたチラシを入れるな」と電話でクレームがありました。

そのことを店長から叱られてしまえば、こんな店でやっていられるかと無断で来なくなってしまうかもしれません。

では、仕事を確実に身につけ、戦力化するにはどうしたらよいでしょうか?

 

1.まずはやって手本を見せる。

2.手本を見せながら、やり方を解説する。

3.なぜこれをやるのか、その目的を教える。

4.実際にやってもらう。(途中で口を出さない)

5.終わったら、手本通りできていたかをチェックする。

6.良い点を評価する。

7.できていなかったところは再度やり方を教えて、やってもらう。

8.一通りできるようになったら、その作業を繰り返し行う。

9.ときどきその作業をチェックし、評価する。

10.できるようになったら、新しく入ってきた人に教える。

上の10個のことを行って、仕事を確実に身につけるのですが、その中でも重要なポイントとなることが3つあります。

 

1.その作業の意義や目的を教える

仕事には流れがあり、その作業はどの部分のことをやっているのか、作業の目的がなんなのかが、わかっていると考えて仕事ができ、作業の精度もあがり、次の作業がやりやすいようになるからです。

そして、自分の行っている作業の役割を知ることで、お店に貢献していることが実感できるようになります。

 

2.良い点を評価し、できなかったところをやり直す

できた点を評価されれば、嬉しいものです。自分がやったことに対しての評価はやる気を高める上でもとても重要です。

その上で、上手くできなかった点は、なぜそうなったのか客観的に説明をすることで、納得して仕事ができるようになります。

 

3.あらたな新人に教える

その作業ができるようになったら、新しい人に教えていきます。
ただ作業を続けることよりも、教えた方がはるかに仕事を覚えます。
気付きも多くなるので、作業自体の改善にもつながるのです。

仕事を1つ1つ確実に身につければ、新人は確実に能力をアップさせていくことができます。
そして、ミスもロスも減り、売上・利益も伸びていきます。

 

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