売上なんて、簡単に上がる?!

スーパーでレトルト食品のセールをしていました。
そのなかに、非常に食欲をそそる美味しそうなコピーのある商品が目にとまりました。10%程ですが安くなっていたので、食べてみることに。

最近のレトルトは非常に美味しくなっていますから、期待感は膨らみます。
コピーの通りなら、きっと美味しいはずですから、とても楽しみでした。

ところが、食べてみたところ、期待外れでした、残念。
(味はあくまでも個人の感想です)

味は、トマトというよりもトマトケッチャップのように感じてしまいました。コクもありません。

コピーから想像していた味のイメージと食べたときの味が大きく違うように感じたのです。
これも個人の感覚と言われればそれまでですが、期待値が大きかっただけにガッカリしました。

海鮮の分野では「本まぐろ」が、美味しさの一つ基準です。
お客様は「本まぐろ」だから美味しいと期待をします。

しかし、「本まぐろ」といっても、大間に代表される国産の天然・生のマグロもあれば、畜養(養殖)で質のよくないマグロもあります。

店が「海の黒ダイヤ高級本まぐろ」と謳っていれば、初回は利用をしてくれます。
しかし、質の悪いマグロを使って、お客様が美味しくないと思えば、2回目の利用はありません。

商品の良さを誇大に表現して、あおるようなコピーを使えば、売上を上げるのは簡単です。
でも、リピーターにはなりません。

それは、お客様がコピーからイメージする期待値を、大きく下回るからです。

もう1つ、売上を簡単に伸ばす方法があります。
大幅値引き、例えば半額セールをすれば、売れます。

半額セールを行えば、受けきれないほどの注文が入ります。
でも、半額セールをすると、利益は殆ど残りません。

さらに、悪いことに半額セールで集まった初回のお客様の2回目の注文はごく少数です。3回目で注文はパッタリなくなります。

顧客リストを作って、アプローチしても大幅な割引をしない限りは、注文にはつながりません。

大幅な値引きは、店が商品価値を下げて販売していることと同じです。
お客様は、いったん店が価値を下げた商品を、定価で買おうとしません。
大幅な値引きは、自分で自分の首を絞めていることなのです。

瞬間的に売上を上げるのは簡単です。

しかし、継続的に売上を伸ばしていくためには、あおったコピーや値引きでは無理です。

売上を上げるのは、適正な価格で、商品の価値を正しくお客様に伝えて、リピーターを増やしていくことです。

そのために、自店・自社の強みを見極めた上で、商品や商品構成を考えて、お客様にお知らせしていくことが王道です。
少し遠回りのようでも、これが一番の近道です。

 

 

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