リピータを増やすデリバリー

出前・宅配・デリバリーのネット経由の注文は増えています。

ネットのアンケートによれば、複数回答ですが、電話注文が61%、ネット注文が63%と電話よりネットの方が多くなっています。

ネットでの注文になるとお客様と接するのは、配達のときだけです。
元来、出前・宅配は、お客様と接する時間が短いことが1つの特徴です。

コロナウイルスの影響で、玄関先に置いてくる「置き配」にすればお客様と接する機会はありません。

そうなると単なるデリバリースタッフは配達だけで、お客様との接点はインターホン越しの数秒の会話だけです。

以前配達に来たウーバーイーツの配達員は、数秒の会話ですら早口で何を言っているのかわかりませんでした。

ウーバーイーツの配達員ですから「配達をするだけの人」と諦めていますが、はっきり話せと思ってしまいます。

置き配でなければ、短い時間ですが、お客様と相対することになります。
短い時間だから、接客に力を注がなくていいかと言えば、決してそんなことはありません。

心理学的にも、人の印象は6秒で判断をされると言われています。
そして、自店で出前・宅配を行っている売上の高い店は、デリバリー・スタッフがとても素晴らしい接客応対をします。

お客様のお宅に出前・宅配で伺ったときに、
スタッフの印象が悪ければ、どんなに素晴らしい商品でも、美味しいものでも不味くなってしまいます。

反対に、好印象であれば商品は素晴らしく思え、美味しく感じます。

仕事柄、いままで様々なデリバリー・スタッフに出会いました。

汚い服装で見るからに、食欲を失わせるデリバリー・スタッフもいました。
帰りがけにドアをバターンと大きな音を立てて乱暴に帰って行くデリバリー・スタッフもいました。

お客様が不快になってしまえば、商品や味以前にスタッフの対応の悪さで、その店の評価は下がります。

雨の日の遅い時間に低金額の宅配を注文したのに、笑顔で素晴らしい対応をしてくれた女性のデリバリー・スタッフがいました。

「彼女がいるなら、また注文したいな」と思えるほど素晴らしい接客対応でした。
商品ではなく、人の魅力に感動すら覚えました。こんな店なら、リピーターになること間違いなしです。

しかし、出前・宅配では、客先でデリバリー・スタッフがどのような対応をしているのかが判りません。

感じの悪い接客をしていたとしても、責任者が知らないので、再教育することが出来ません。

ウーバーイーツなどは、配達員の教育が出来ていないようですから、ネットでもいろんな書き込みがあります。

お客様がクレームを言ってくれれば対応もできますが、何も言わずに注文しなくなってしまうサイレントカスタマーが、店にとっては一番困ります。

そんなデリバリー・スタッフが、店に居続けて、悪い接客をし続けるのはもっともっと大きな問題です。

デリバリー・スタッフは店を代表して、お客様の元に伺います。

お客様にご来店をいただければ、店長も含めて複数のスタッフと接することができますが、出前・宅配では、デリバリー・スタッフだけがお客様と接します。

ですから、デリバリー・スタッフこそが、店の顔になります。

店の顔であるデリバリー・スタッフの接客応対レベルを上げれば、お客様からの信頼も厚くなり、リピートにもつながります。

素晴らしい接客対応ができるデリバリー・スタッフばかりになれば、競合店では太刀打ちできないほど強い店になることは間違いありません。

人の印象は商品や味の印象よりも記憶に残ります。
いい接客ができれば、リピーターもどんどん増えて、売上も上げっていきます。

 

 

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