競合店調査は何をみればいいのか?

第47回競争

「あの店より、絶対に旨いと思うんですけど、勝てないんですよ」と競合店対策についての相談を受けることがあります。
はたして、競合店と自店を比べて、美味しさの違いはどれくらいあるんでしょうか?

いまの時代、不味いものをお客様に出して、生き残っている店はありません。
また、味というのがくせ者で、百人いれば百通りの感じ方やこのみがあります。
同じものを食べても、ある人は美味しいといい、別の人はそれほどでもないといいます。そうなのです。味は、かなり個々人の主観で左右されてしまいます。

自店の味に自信を持っていればいるほど、商品に対しての思い入れは当然あります。すると、競合店の味と比べるときにも、「うちの店の方が絶対に美味しい」という先入観が入ってしまいます。

お客様からすれば、どちらを食べてもあまり味に変わりがないと思っていたとしても、当事者はどうしても身びいきをしてします。

味を主観で判断してしまっていて、客観的に評価できなければ、味で競合店に勝っているとは、言い切れないのです。

もちろん、味で勝っているお店も沢山ありますし、クライアントのお店はそんな店ばかりでした。
しかし、味で勝っていたとしても、競合店に勝てていない場合は、他に負けている原因が絶対にあります。

・出前・宅配で言えば、配達時間がそうです。時間に正確に来なければ、お客様の信用はがた落ちです。

・デリバリースタッフのお客様対応がぞんざいなら、これも減点対象です。

・お届けの時に商品以外で持ってくるツールもあります。

・販促ツールの作り方もあれば、販促の方法も大いに関係あります。

・メニューや品揃えも非常に大きな影響を与えます。

この外にも多くの要素があり、すべてを客観的に観察していないと、競合店に勝てない原因を見間違ってがってしまいます。

そして、たった1回だけの注文で、競合店を判断してしまっても、勝てない原因はわかりません。

・普段は配達時間が正確なのに、たまたま1回だけ遅れてしまった時に当たってしまい「あの店は遅い」と判断するのは早すぎます。

・デリバリーの対応も、担当者が変われば、印象も大きく変わってきます。

・お客様へ再注文を促すためのアプローチも、1回だけではわからないことがあります。

競合店を知るポイントは、主観ではなく、客観的に売れているシクミをトータルで見続けることです。
それで、はじめて競合店の強み・弱みが発見できるようになり、対策が打てるようになります。

競合店の調査は、客観的に、定期的に行っていますか?

 

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