飲食店向けの雑誌「近代食堂」12月号の特集記事で編集長から取材を受けました。特集記事は「出前・持ち帰り・物販の注目商法」です。
インタビューの内容は、もちろん「出前」に関することでした。
その中の1つに、出前宅配のリピーター対策の質問がありました。
どのような記事にしていただけるか楽しみですが、お話をしたのは次のようなことです。
リピーターになるのには、
・味が美味しいこと
・パッケージや器も含めた見た目の良いこと、
・お客様の電話やお届け時の対応がよいこと
この3つは基本中の基本です。
これがしっかりできていれば、リピーターになる可能性は高くなりますし、これだけでリピーターになってくれるお客様もいます。
さらに、リピーターを増やしてくためには、お客様とのコミュニケーションをとっていくことが大切です。
一口にコミュニケーションといっても、店側はしっかりコミュニケーションを取っているつもりでも、お客様にとってはうっとうしいだけと感じることもあります。
この違いは何と言えば、コミュニケーションの質の違いです。
いくら頻繁に店側がコミュニケーションをとってもお客様にとって質が悪ければ、リピーターになるどころか嫌気が差してきます。
毎日届く売り込みだけのLINEやメールなどは、うっとうしくてブロックしてしまうこともありました。
そんなことを踏まえて、お客様とのコミュニケーションを考えるときに重要なのが下の式です。
コミュニケーション=質×量
この式が、コミュニケーションを伝えるときに本質ではないでしょうか。
質が悪いコミュニケーションを大量に発信しても全く意味がなく、逆効果になってしまうこともあります。
質の高いコミュニケーションをとり続けることが、リピーターを増やしていく大きなポイントです。
質の高いコミュニケーションとは、具体的にはどのようなことをすればいいのでしょうか?
1つが、誕生日のDMやメールなどです。
これはお客様にとってはとても大切な日であり、お祝いのDMやメールが届くことはうれしいことだからです。
結婚記念日もそうですし、何かの記念日にコミュニケーションをとっておくと、お客様は「私のことを気にしている」と感じて、お店のことがお客様の記憶に定着しやすくなります。
誕生日はお客様の立場にたった質の高いコミュニケーションです。
しかし、店側が買って欲しいとばかりに送る売り込みメールは店側の押しつけですから、相当な割引やインセンティブをつけないと反応は下がります。
2つめが、ニュースレターです。
お客様がリピーターにならない最大の理由は、忘れてしまうことです。
どんなに美味しくて、対応がよくても、時間が経てば経つほど記憶が薄れていってしまいます。
それを防ぐと共に、お店のこだわり、商品開発秘話、季節の食材、店長・スタッフの人間性、日々の出来事などをニュースレターとしてお客様に伝えることで、お客様の記憶に残ります。
読んで面白くて、ためになる情報が多ければ多いほど、お客様は共感をし、ファンになってくれるのです。
共感があるから、信頼関係ができ、出前・宅配を注文しようと思ったときに、真っ先にそのお店が思い出されることになります。
イートインであれば、店のスタッフと話す時間もありますが、出前宅配は、お客様と接する時間が商品の受け渡しをするほんの少ししかありません。
売り込みでない、お客様の役に立ち、美味しさの秘密がわかり、注文してよかったとお客様が思える情報を発信するニュースレターは、リピーター作りには欠かせない質の高いコミュニケーションツールです。
あなたのお店でも、ニュースレターでリピーターを増やしませんか?