予約をしたくなるお客様心理とは?

第70回

「予約をもっと増やしたいんですが・・・?」と相談を受けることがあります。

出前・宅配にとって予約が多くなれば、調理もデリバリーも計画的にできるため、売上と利益を伸ばすことができ、大きなメリットになります。特に繁忙期は、予約が多い店ほど売上は高くなっています。

予約を増やすために、予約割引5%OFFなどのインセンティブを付けている店も多いのですが、果たして効果はあるのでしょうか?

少しでも安くなるのは、お客様としてはありがたいのですが、特典を付けるのであればもっと魅力のあるものでなければ、インセンティブだけでは予約は思うほど増えていきません。

「自分が予約をするのであればどんなときなのか?」とお客様と同じ立場になって、お客様の心理を考えれば予約を増やす方法はわかってきます。

 

では、お客様が予約をするときはどんなときでしょうか?

真っ先に思い浮かぶのは、ピザならクリスマス、寿司なら大晦日・お正月です。
店が忙しくなることをお客様も知っているときで、予約をしないと注文を受けてもらえないとわかっているときです。

きっと以前、当日注文したのに受けてもらえない経験をしたために、予約をしたほうがいいとお客様が学習したからです。

次が、予定がわかっていて仲間やお客様が来るときです。
ホームパーティーを開くときには事前に友人や知人に日時を知らせているはずですから、当日注文して希望する時間に届かなければ主催者が困ってしまいます。確実に届けてもらうために主催者(お客様)は予約をします。

子どものお祝いなどでおじいちゃん・おばあちゃんを招待するときも同じです。
特に、子どもの日など孫のお祝いであれば、おじいちゃん・おばあちゃんの財布の紐はとっても緩くなりますから、いつもより高価格な商品を注文するので、より確実にするために予約は必ず入ります。

 

しかし、同じお祝いでも予約の入りにくい日があります。
それが母の日です。

これもお客様の立場になって、お客様の心理を考えれば、充分納得できます。
母の日に、奥様なりお母様に食事をごちそうするときに、予め「明日は母の日だから、○○から出前とろうか?」という会話をしていますか?

予約が必要な高級レストランに行くのであれば別ですが、そうでなければ母の日の午後「今日は母の日だから、ごちそうするよ。何食べたい」とそんな会話が多いのではないでしょうか。そうであれば、前日までの予約は少なく、当日の注文が多くなります。

お客様がその気になっていないときに、どれだけ「予約をお願いします」と訴えても効果が出ません。
お客様が「予約をしなければ」と思っているときが、予約を増やすチャンスです。

 

 

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