以前、コンサルに入った店では、年末年始などの繁忙期に予約割引をしていました。
その店の社長は、繁忙期に売上を最大化するには、予約数を増やすことが一番いい方法だと考えていました。
予約が多ければ、予め生産計画も立てやすく、エリアごとにデリバリー計画も立てられます。
仕入計画や人員スケジュールも調整できるため、売上だけでなく経費も抑えることが可能です。
しかし、売れる繁忙期にわざわざ予約割引をすることは、店にメリットがあるのでしょうか?
予約割引していた店の年末年始は、でき次第の注文を断るほどでした。
それならば、年末年始の予約割引をやめたら、どうでしょうと提案してみました。
習慣化していた予約値引きをしないで、売上が落ちたらどうしよう、そんな不安を社長は抱いていました。
それでも、一大決心をして予約割引なしの年末年始を迎えました。
すると、社長の不安はどこへやら、売上・利益ともに伸びたのです。
それからは、この店では予約割引を一切しなくなりました。
販売する期間や販売できる数が限られていて、お客様のニーズが高ければ、価格を下げる必要など全くありません。
さらに、他の業界では繁忙期に実質的な値上げをしています。
ケーキはクリスマスの時期になれば、いつもより割高になっています。
旅行もトップシーズンは、非常に高い値付けがされています。
ハッキリ言えば、お客様の足下をみているのです。
出前・宅配・デリバリーでも値上げをしたいくらいです。
ただ競合店との兼ね合いで、単純な値上げはできません。
そこで考えたのが、年末年始特別商品を作ることでした。
普段よりも価格を上げ、内容をグレードアップした商品を作ります。
さらに、年末年始特別商品に限定って販売することで、作業が効率化し、食材の仕入の品目数も減らし、コストを下げることができました。
商品価格は上がりましたが、注文数は予約割引していた頃に比べ、119.9%に上がり、売上は143.9%に伸びたのです。
年末年始は、食材の仕入価格も上がります。
アルバイトの採用費や人件費も上がります。
ただ忙しいだけで儲からない年末年始よりも、頑張っただけ儲けがでた方がいいに決まっています。
顧問先の店舗では、すでに年末年始用商品や販売促進の準備に取りかかっています。
あなた様のお店では、年末年始商戦の準備は順調に進んでいますか?