「ちょっと前までは売れていましたからね。きっとまた売上は戻るだろうと思っていたんですよ」こんなお話を経営者から聞くことがあります。
そして、この後には決まって「でも売上は芳しくありません」と話が続きます。
売上がよかった頃の記憶は強く印象に残りますから、景気が少し回復すればまたよくなるだろうと考えたくなるのでしょう。
時代は変わっています。お客様も変わっていますし、業界も進化しています。
「俺の○○」や「いきなりステーキ」「とんかつの低価格チェーン」などの新たな業態も生まれ、回転寿司もファミレス化して、変化をし続けています。
昔と同じ方法で何も手を打たないでいれば、売上はじり貧になることは明らかです。だから、何かを新しくしよう、変えていこうと一生懸命に考えます。
ところが、新しい戦略やアイデアが思い浮かびません。
「これはいいぞ」と閃いても、考えがまとまらずに堂々巡りをしてしまうこともあるでしょう。
そして、時間だけがいたずらに過ぎていき、店も商品も全く変わらないままになってしまうことが多いのです。
さすがに、このままでは行けないと、新しいことを始めたり、商品のテコ入れをしても、成果が上がらないと、また立ち止まってしまいます。
素晴らしい一歩を踏み出したのに、すぐに結果が出ないと全てが失敗だ、ダメだと思いこんでしまうのは良くありません。
やり方を少し変えれば成功をしたかも知れないのに、主観的になりすぎてしまうと見えなくなってしまうこともあります。
例えば、商品をとってみても、価格を高くすればもっと売れて、もっと儲かるのにと思うこともあります。
品揃えに少し手を入れれば、売上は伸びていくのに、もったいないと感じることもしばしばです。
チラシを変えれば、商品の価値や店のイメージが上がるのに、気付かないのはもったいないと感じることもあります。
でも、それに気付かないから、どうしたら業績が伸ばせるのか、経営者は夜も眠れないほどに悶々とすることもあるのです。
そんなときは、客観的な視点を入れてみることをおすすめします。
冷静で客観的な視点から指摘があると「あー、そうだ」「気付きませんでした」と今まで気付かなかったことが、目の前の霧が消えていくように視界が開けていくことは良くあることです。
出前・宅配で売上・利益を伸ばして、イートインの売上もアップさせたお店の経営者の皆様は少なからず、このような経験をしています。
「きっと良くなるだろう」と思っているだけでは、よくなることは絶対にありません。良くするためには、行動を起こすことが必要です。
出前・宅配を本格導入することも、素晴らしい決断ですし、店を会社に新しい行動を生み出すことになります。
あなたのお店では、「よくするため」の決断、そして行動をしていますか?