Vol.29 能力を伸ばすための王道とは?

第29回用ジャンプ

売上・利益を上げて行くためには、人材の育成は欠かせません。
飲食ならば、優秀な店長がいれば、普通の店長の1.5倍の売上を叩き出すことができると言われます。

優秀な人材を育てられれば、業績も上がりますし、多店舗化も出来ます。そして、経営者の仕事の質も向上します。

人材を育成するならば、繁忙期が一番能力が伸びます。業務量も多くなり、イレギュラーへの対応も必要になる時だからです。
しかし、繁忙期だからと言って、何も考えずに指示待ちで仕事をしていたのでは、大きな伸びは期待できません。

繁忙期こそ、自分で考えて、動けてこそ、能力は伸びていきます。
そのためにも、繁忙期の目標を自らが設定することが大切になってきます。。

その目標が、あまりにも現在の実力よりも高すぎては、絵に描いた餅になってしまってやる気にはなりません。
反対に目標が低すぎれば、簡単にできてしまうので、能力は伸びません。

目標の設定は、努力すれば達成できる、今の実力よりもやや高いレベルの目標が最適です。しかし、なかなか自分では目標が適切かどうかはわからないことも多いのです。

それを修正するためにも、コミュニケーションとしても、繁忙期前に社員と個人面談をすることをおすすめします。

個人面談では、まずスタッフのよい点を認めます。
そして、欠点を指摘するのではなく、ここが改善できたらもっと素晴らしくなると肯定的に話をします。その上で、スタッフ本人に商戦期の目標を設定してもらいます。

そして、目標を設定するときには必ず、ポジティブな表現にします。
たとえば、製造スタッフならば「時間に遅れないように商品をを作る」ではなく、
「時間通りに配達出来るように、3分以内に1人分を作れる」などです。

その理由は、脳は「not」「~しない、できない」などの否定形を理解しないと脳科学的に言われているからです。

目標設定を「時間に遅れない」にすると「時間に遅れ」に焦点が合ってしまうので、絶対に避けるべきなのです。
「3分以内に1人分を作る」の場合は、短時間で作ることに意識が行くので、目標達成がしやすくなるからです。

スタッフごとに目標が設定できたら、店内に目標を張り出します。
これで誰がどんな目標を設定したのかがわかります。

自分が設定した目標を毎日、目にすることに加え、他のスタッフとも目標を共有することで、やる気になり、またやらざるを得なくなります。

繁忙期が終わったら、その目標の達成度合いを、個別相談で確認します。
やりっ放しでは人は伸びません。よかったところは認めてさらに伸ばします。
出来なかったことに関しては、どうしたら出来るようになるのかを、本人に考えさせてこそ、人は伸びていきます。

能力を伸ばす王道とは、自ら考え、自ら実行できる力をつけることです。

 

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