「今回も上手くいきましたよ」との顧問先の社長から上機嫌で報告を頂きました。
お客様に喜んでいただけて、店の売上も伸びて、さらにその後もお客様に贔屓にしてもらえるキャンペーンにしようと考えて、実行した結果が出るのはうれしいものです。
とはいっても「今回も」と社長がおっしゃっているように、今回が初めてではありません。過去にも3度ほど同じようなキャンペーンを仕掛けています。
そして、今回も含めて全て成功を収めており、売上は4回とも大きく前年を超えており、ほぼ同じ数値になったのです。
何回も同じことをやると、マンネリ化してお客様に飽きられてしまうのではないかと考えて、違ったキャンペーン企画をすることもあります。
もちろん、それが大成功をすることはあますが、失敗してしまう可能性も充分にあるのです。
キャンペーンが上手くいかなかったのであれば、そこから学びを得て、新たな企画を考える必要があります。
その繰り返しが成功するキャンペーンを生み出す力になっていくことも確かです。
ただ、成功したキャンペーンがあるのであれば、変更する必要はあるのでしょうか?
成功しているのであれば、お客様は満足をされているのですから、あえて変える必要はありません。
成功したキャンペーンをやれば、費用も売上も計画が立てやすく、収益の見込みもほぼ予定通りになります。
「うまくいっていることは変えようとしない」ことが大切です。
キャンペーンだけではなく、季節商品についても同じことがいえます。
事務所には、2001年からのファミリーレストランや出前・宅配店、飲食関係のチラシが保管してありますが、同じ店のチラシを数年間見比べてみると面白いことがわかるのです。
ある店のチラシには
春は★という商品が3年間連続でチラシに載っています。
夏の商品は4年前が▲だったのに、3年前から■に変わっています。
時系列でチラシを見ると、店の変遷を雄弁に教えてくれます。
春は★商品が売れ続けているから継続をしているのでしょうし、
夏は▲が売れなかったので■に変えたのだろうと推し図ることができます。
ただし、うまくいっていることを続けることは大切ですが、
続けていった結果、売上や利益や客数が下がることになったら、過去にうまくいったことを変えていく必要も出てきます。
その判断は、世間の流行ではなく、お客様の声でもなく、あくまでもデータが基準です。
「うまくいっていることは、変えようとしない」
そして、
「うまくいかなくなったら、別のことをやる」