それは順番が違います。

ホテルレストランショーに今年も行ってきました。

出展社数は過去最高でしたが、お目当ては普段はなかなか会えない方々に会うことです。

直接会って話をすることで、ネットでは得られない様々な情報が得られますから、一堂に会する展示会はとても貴重な機会です。

今回気になったのは「ある宅配チェーンの売上が伸び悩んでいて、何かいい商品はないかと探している」と信頼できる方から聞いたことでした。

知らないチェーンではないので、これを聞いたときに「え?!それは順番が違うんじゃないの!」と思ったのです。

このチェーンは、主力の商品群に加えて、新しい商品も導入しています。
それでも思うように売上が伸びないために、さらに売れる商材を探しているようです。

しかし、このチェーンが売上を上げていくポイントはそこではありません。

このチェーンのウィークポイントは、配達時間です。
時間が掛かりすぎることもさることながら、最も悪いのは約束の時間に遅れることです。

イートインの店であれば、店のスタッフとの会話もありますが、宅配専門店の場合は、お客様と相対する時間は、多くても電話と配達時のたった2回だけです。

そのため、店のスタッフと殆ど顔を合わせない宅配専門店は、お客様との信頼関係を作るのは簡単なことではありません。

少しでもそれをカバーするために、ニュースレターを発行して、お店やスタッフのことを知ってもらう努力をしています。

しかし、いくらニュースレターを発行しても、基本中の基本である約束の時間に遅れるようでは、お客様からの信頼を得ることはできません。

もしも、このチェーンにコンサルに入るのならば、優先順位第1位で手をつけなければならないのは、約束通りの時間に届けられるようにすること、その上で、少しでも早く配達できるシクミを組んでいくことです。

ところが、基本ができていない店に限って、そのことを棚に上げて、品揃えや商品群を増やしたり、商圏を広げたり、と広げることばかりを考えますが、それは努力の方向が違います。

ある商品が売れたからといって、その商品に似た商品を、同じような価格帯で数多く品揃えをしたところで、お客様は選びにくくなるだけで、売上は伸びません。オペレーションが混乱して、ますます配達時間が遅くなってしまうだけです。

今の商圏で売れていないのに、商圏を広げたところで売れるわけがありません。経費だけがかさんでしまって利益を減らしてしまうだけです。

そして、商圏が広くなれば配達する距離も遠くなって、ますます時間が掛かることになり、本来努力すべき方向とは全く逆のことをしていることになります。

これでは、売上が上がるわけはありません。

どんなに商品群を増やしたところで、商圏を広げたところで、基本ができていなければ売上など上がるわけはないのです。

まずは、基本を徹底的に強化すること、これが売上を伸ばしていく最も確実な方法です。

 

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