出前館やウーバーイーツのサイトを見ていると、加盟している店舗が随分と増えてきています。
宅配代行業者とIT技術の発達で、自前で配達員やバイクを用意する必要がなくなり、出前・宅配への参入は簡単になりました。
宅配代行業者に登録をして、出前宅配用の容器を準備すれば、すぐにでもスタート出来ます。
その結果、大手の外食チェーンも次々と宅配代行を利用して出前・宅配市場に参入しています。
外食大手の場合は、知名度があるため、出前・宅配でも選ばれやすくなり、有利な戦いができます。
参入する理由の多くは、イートインだけでは売上の上限が見えているので、新たな市場として出前宅配を加えて、売上のプラスを狙ってくるからです。
あくまでもメインはイートインで、サブの売上として出前・宅配を考えています。
暑さの厳しい日や雨の日、大きなスポーツイベントがあるときなどは、来店しないお客様に変わって、出前・宅配が売上を稼いでくれます。
大手チェーンは、サブの売上でも充分でしょうが、中小個人店は出前宅配をプラスアルファの売上にするだけでいいのでしょうか?
イートインと出前・宅配の両方を行っている店舗であれば、出前・宅配はサブではなく、もっと有効に活用出来る方法があります。
宅配代行業者だけを使っている場合には、出前宅配はサブの売上にならざるを得ません。
顧客名簿は店舗には伝えられません。販促は全て宅配代行業者が行うので、店舗は単なる製造工場の役割を果たすだけです。
これでは戦略的に出前・宅配を活かすことはできません。
自前で配達員やバイクを用意し、販売促進を行っていれば、出前・宅配はサブではなく、メインになり得ます。
ある店舗では、イートインが8、出前・宅配が2の割合でした。
その割合を、イートイン5、出前・宅配5の割合にまで高めました。
もちろん、イートインの売上を上げながらです。
さらに、出前・宅配だけではなく、来店の集客にも貢献できるような仕掛けをしています。
その仕掛けとは、出前・宅配を利用したお客様を来店へ導くことです。
出前・宅配は、出前宅配だけではなく、新規のお客様を来店客として獲得する武器にも使えます。
現状の売上にプラスアルファをするのではなく、自店で宅配機能を持っていれば、出前・宅配はもっと戦略的使っていけるのです。