緊急事態宣言が出て以来、飲食店の来店客は大幅に減少しています。
そのため売上を少しでもカバーしようと、デリバリーが注目されています。
ただ、デリバリーをはじめてみると、イートインとの違いに気付かされることも多いようです。
店で提供する商品をそのまま宅配用に出来ないこともあります。
容器一つとっても、皿に盛るか、宅配用の使い捨て容器に盛るかも違ってきます。
当然、オペレーションも変わってきます。
15年間出前・宅配・デリバリーに携わってきたからこそわかる、自店デリバリーをする場合も、ウーバーイーツを利用する場合も共通する、宅配で売上を伸ばしていく3つの大切なポイントについて書いていきます。
1つめは、商品と品揃えです。
当たり前ですが、見た目にも、食べても美味しい商品を宅配用に作ることです。
商品が美味しくなければ1度はオーダーが入っても、リピーターにはなりません。
宅配・デリバリーは、宅配できる範囲が限られていますので、リピーターを増やすことが売上アップに直結します。
商品作りの基本は、お店で売れている商品、人気のある商品をベースに看板商品を作りあげることが基本です。
看板商品が決まったら、それを取り巻く商品で品揃えをしていくことで、客単価を上げ、飽きさせない品揃えができます。
また、宅配用容器の善し悪しによっても、見た目が大きく変わるため商品価値も変わります。
容器によっては価格を高く出来ることもありますし、反対に下げないと売れないこともあります。
宅配商品は見た目もとても大切なのです。
商品・品揃えについては、「出前・宅配・デリバリーで売上げ・利益を伸ばす法」(同文舘出版)もご覧下さい。
2つめは、販売促進です。
店があればそれだけでお客様にアピールできますが、出前・宅配・デリバリーはお客様が知らなければオーダーは入りません。
そのため、HPやSNSで積極的にお客様にアピールしていく必要があります。
なかでも写真と商品紹介文(商品コピー)がとても重要です。
せっかく美味しそうな商品を作ったのに、写真が美味しそうに撮れていないとそれだけで売上は下がります。
今はスマホでもきれいな写真が撮れます。本格的に宅配をするのならばプロのカメラマンに撮影してもらうことをおすすめします。
反対に、写真は美味しそうだったけれども、届いた商品にはガッカリした、それでリピートしなくなったケースもありました。
写真を補完するための商品を説明する文章も大きく売上を左右します。
商品をおすすめする理由を、しっかりお客様に伝えていただくと、写真と相まって売上を伸ばしてくれます。
ウーバーなどでは難しいのですが、HPでは売りたい商品は大きく扱うことで注文が集中するので、オペレーションも楽になります。
3つめは、商品分析です。
売れる商品には共通点があります。
メインの食材であることもあれば、副惣菜など意外に気がつかない部分であったりもします。
写真の見え方や商品の説明文が違えば、売上も大きく変わってきます。
価格も大きな要素です。
販売実績を分析しながら、売れる商品の共通項を探して、商品の手直しをしていくことで売上は伸びていきます。
これを定期的に実施していけば、新たな商品づくりにもつながっていくのです。
HPやSNS、ウーバーイーツなどネットでの展開なら商品の変更は比較的簡単にできます。
この手間を惜しまないことが売上アップにつながっていくのです。
自店デリバリーをする場合は、上の3つに加えて「エリア分析」が欠かせません。
エリアによって、注文の多いエリアとそうでないエリアに分かれます。
ある程度は予想できますが、実際に出前・宅配・デリバリーをしてみるとよりはっきりエリアの傾向がわかります。
さらに「リピーター対策」は、自店デリバリーだからできる、売上を伸ばし、かつ安定させるための肝です。
あなたのお店はこの3つのポイントができていますでしょうか?