前回のコラムで紹介をした売上を回復させたお店は相変わらず好調です。
既存客が伸びたことは書きましたが、もう1つ売上を伸ばした訳があります。
それは、既存客だけでなく、新規客も伸びてきているからです。
既存客に加えて、新規客を確保していくことで、売上アップの好循環ができあがります。
新規客を増やすために、出前・宅配では、HPやSNS、チラシなどで販売促進をすることが必要です。とはいっても、費用対効果を考えると販売促進費を湯水のようには使えません。
この店も費用対効果を考えて、通常通りの販売促進をしていました。
新規客を集めるために、特別なことや割引・値引きをした訳ではありません。
新規客が増えた要因は、
1.出前館などネット経由で新規客の注文が増えた
2.さらに口コミから新規のお客様が増えた
3.販売促進の効果がいつもどおり出た
この3つです。
8年くらい前になりますが、他の店舗でお友達紹介キャンペンと題して、口コミを意識的に仕掛けたことがありました。
それは、既存のお客様に「友達を紹介していただいたら、お客様にもお友達にもクーポン券を進呈」という企画です。
果たしてその結果がどうなったのか・・・?
お恥ずかしい話ですが、見事なほど効果はありませんでした。
効果がなかった訳を考えると
高額な商品や無料券などのクーポン券ならば違ったのかもしれませんが、
1.友だちに渡すクーポン券をいつも持ち歩いていない
2.クーポン券を持っていても、持っていることを忘れる
など、友だちにクーポン券を渡すまでに大きなハードルが2つもあったからだと考えています。
売上を回復されたお店は、そんな企画をすることもなく、口コミが広がっていったのです。
その最大の理由は、見た目にも味も美味しい商品を、約束の時間通りに、好感の持てる接客をし続けたことです。
出前・宅配は、お店ほどの派手さもありませんし、目立つ商売ではありません。
だからこそ、基本を忠実にコツコツと仕事をしてきたことがお客様に評価されて、口コミにつながったのです。
もう1つ、ニュースレターの影響があったからだと社長はおっしゃっていました。
アンケートにもニュースレターの感想が多く書かれており、店の思いや考えがお客様に伝わったからこそ、友だちにも紹介しやすくなったのだと考えられています。
出前・宅配で成果を上げている会社や店の社長は、堅実で真面目な方が多く、コツコツと続けていることが口コミを引き出し、売上のベースを作っているのです。