「アルバイトが採用できなくて困っています」こんな相談が春にはとても多くなります。
どこの店も求人広告が店頭に貼り出してありますし、求人サイトや求人誌には募集広告が満載です。
当然、直接競合する店も連日のように募集広告をかけています。もちろん、自分の店でも募集広告を出しています。
それでも、採用はできていません。
飲食業の求人倍率は3倍とも7倍ともいわれています。
以前は募集広告を出せば、採用をするのは難しくはありませんでした。
ところが、いまは募集広告だけでは問い合わせすらないことも当たり前のようになっています。求人に有利なはずの大手企業ですら苦戦をしている状況では、中小・個人の店はさらに厳しいはずです。
こんな状況でも、アルバイト募集にほとんど費用をかけずに採用ができている店もあります。
その秘訣は、紹介でアルバイトが採用できているからです。
紹介で採用できればそれに越したことはありませんが、紹介がいつもあるとも限りません。
なぜ紹介は採用につながっていくのか、その理由がわかれば今後の採用にも活用していけるはずです。
紹介をしてくれるのは誰かと言えば、取引のある業者さん、社長・店長の友人・知人、そして店で働いたことのあるアルバイトさんなど。
彼らに共通するのは、店を知っていることです。
採用においても、販促やマーケティングにおいても、
店を知っていることは、安心感につながります。
募集広告でも大手が有利なのは、知らない店よりも安心感があるからです。
応募する立場になってみれば、知らない店は不安があります。電話ですら掛けにくいのではないでしょうか。
知っている=安心
知らない=不安
求人広告はスペースも限られていますし、訴求している内容も大きな差はありません。だから、安心感では大手の知名度には勝てないのです。
紹介してくれる人たちは、店の名前だけではなく、仕事の内容や店の雰囲気・人間関係も知っています。
リクルートの調査でも、アルバイトをする人たちは、ブラックでないことはもちろんのこと、人間関係がいい店、店長の人柄がいい店で働きたいと思っています。
紹介の場合、店の人間関係や雰囲気までもわかるから、安心感がさらにアップし、採用につながっていくのです。しかし、ここまでのことを募集広告で訴えかけることはできません。
こんな情報もお店独自の媒体を使えば発信が可能です。
HP、ブログやフェイスブックやツイッター、インスタグラムなどのSNSを使えば簡単に無料で発信できます。求人チラシなどの紙媒体でも充分おこなえます。
でも、ここまでやっている店は少ないのです。
やっている店が少ないからからこそ、効果が出るのです。
ネットなら、週に1回でかまいませんから、SNSに書き続けることがポイントになります。
だからといって、すぐに採用できるとは限りませんが、やらないよりはやった方がいいのは確かです。
例えば
「社長が若い頃、アルバイトしたときにはどんなことを思っていましたか?」
「社長になって、どんな店にしたいと考えていますか?」
「アルバイトを通じてどんなことを感じてほしいと思っていますか?」
「今いるアルバイトの人たちはどんなことを思っていますか?」
このようなことを社長や採用担当者、店長自身が思いを語り、少しでも店や社長のことを身近に感じてもらい、共感してもらうことが応募へとつながっていきます。
アルバイトが採用できないと言う前に、まだやれることが残っていませんか?
SNSもそうです。紹介を依頼することもそうです。ハローワークにいくこともそうです。
本当にアルバイトを採用したいのならば、やれることは全部やりきりましょう。
そして、働きたくなるような店、やめたくないと思える店を作っていきましょう。