3月以降、ウーバーイーツが街を走っている姿をよく見かけます。
いったい、どこの店の商品を配達しているのかがとても気になりました。
ウーバーイーツの配達員に聞くと、マック、KFC、吉野家、松屋、ココ壱、ファミレスなど大手チェーンが圧倒的に多いと言っています。
ウーバーイーツのサイトを見ても上位に出てくるのは、大手チェーンが多いのですから当然といえば当然です。
もしも、あまり知らない店と大手チェーンが上位に並んで表示されていたら、お客様はどちら選ぶでしょうか?
きっと大手チェーンを選択するお客様が多いはずです。
デリバリーの場合は、どんな人が作っているのか、美味しいのだろうか、衛生管理はできているのだろうか、など直接来店しないからこその不安があります。
4月5月は、初めてデリバリーを注文するお客様がかつてないほど多くなりました。
初めてであれば、不安を避けて、安心感を求めます。
大手チェーンなら、デリバリーでなくても、テイクアウトやイートンで食べたこともあるでしょう。
味もわかっていますし、全国チェーンで知名度があるため、安心感があります。
デリバリーにおいては、知名度や味の安心感があることが、売上を伸ばすためには重要なポイント一つです。
では、出前・宅配・デリバリーでは大手チェーンに勝てないのでしょうか?
いいえ、決してそんなことはありません。
大手チェーンも本部と戦うわけではなく、競合となる商圏内の個店との勝負になります。
ご支援先では、大手チェーンをしのぐ売上を上げている店も少なくありません。
さらに、大手チェーンを撤退に追い込んだ店まであります。
なぜならば、自店の商圏内で知名度と安心感が、大手チェーン以上にあれば売れるからです。
大手チェーンのように全国区での知名度はいりません。
商売をしている商圏内で、お客様にお認めいただければ、大手にも充分勝てます。
ご支援先で全国チェーンよりも高い売上を叩き出している店には3つの共通点があります。
1つめは、商圏を知り、競合店調査をしてきた店です。
出前・宅配・デリバリーは限定された商圏での商売です。
商圏内のお客様の世帯数や年齢構成、おおよその収入レベルや地域の行事などを調べています。
さらに、競合店調査をして、競合店の強み・弱みを理解した上で、商品や商品構成を作り上げていますから、勝算が高くなって当然です。
2つめは、地元で地道に営業をしていて安心感のある店です。
商圏内で地元の密着した、美味しい商品を、約束の時間通りに、お客様が気持ちのいい接客で配達し、安心できる営業をしている店は売れています。
出前・宅配・デリバリーは、どちらかと言えば地味は商売です。
コツコツと出前・宅配・デリバリーを続けていると、ママ友や地域のコミュニティーを通じて口コミでも評判は広がっていきます。
それこそが売上に結びついていくのです。
3つめは、お客様とコミュニケーションを取っている店です。
HPやSNS、チラシなどで、お店のコンセプトや店主の思い、食材へのこだわり、衛生管理などをお客様に伝えて続けてきた店はお客様が安心できます。
1回だけでは伝わらなくても、何度も何度も発信していけば、お客様に浸透していき、実際に注文したときにそれが実感出来れば、リピータへと繋がります。
さらに、ニュースレターを発行して、店やスタッフの情報を伝えてお客様の共感を得ることで、ファン客を増やしています。
店のファンになれば、競合店が割引キャンペーンをしたとしても競合店には注文はしません。
そして、この一連の流れを仕組み化して行けば、大手チェーンとの戦いに勝って、出前・宅配・デリバリーで地域一番店になれるのです。
ぜひ、出前・宅配・デリバリーで、新しい売上の柱を作って、コロナの第2波、第3波に備えてください。