「あれー?」と驚いたのは看板を見たときのことです。
古くなったから、看板を替えると聞いていましたが、まさかこんなデザインになるとは思ってもみませんでした。
なぜかと言えば、店内と出前のメニューや販促ツールとは違った全く新しいロゴになっていたことに衝撃を受けたからです。
「なぜロゴを変えたのですか?」と聞いたところ
「看板のデザインに合うようにしたから」だと答えてくれました。
でも、ロゴを変えなければならないデザインこそがよくないのですが・・・。
看板を制作をした人のことを聞いてみると
「親戚が看板屋をやっているので頼んだんですよ。親戚の人がこれがいいとすすめるし、安かったので決めました」とうれしそうでした。
これを聞いた瞬間に「一番、よくないパターン」になってしまったと思ったのです。
ある程度の規模の会社になれば、このようなことは起こりにくいのですが、小規模企業や個人経営の場合はこのようなことがままあります。
ビジネスは人間関係が非常に大切です。
信頼できる人に仕事を依頼するのは当然ですが、それが知り合いや親戚の場合は注意しなければなりません。
今回のケースは、親戚でした。
親戚だから信頼関係があるのはよくわかります。
ただ、看板を作るプロではあるのでしょうが、売れるデザインを作るプロではなかったようです。
事前に相談を頂いていたので、アドバイスをしましたが、参考にはしてもらえませんでした。
親戚がすすめるデザインならば安心だと思ったのでしょう。
そう思ってしまうと、看板のデザインを客観的に見ることが出来なくなります。
看板を新しく作る目的は、道を歩いている人、車を運転している人に見てもらって店の存在を知らしめることです。さらに言えば、集客をするツールです。
知り合いや親戚がその道のプロならばよいのですが、そうでない場合は慎重に見極める必要があります。
親戚などの場合は特にそうですが、「せっかく作ってくれたんだし、すすめてくれるから」と思ってしまうと、できあがってきたデザインに注文をつけにくくなります。
また、親戚や知り合いだから、価格が大幅に安くなることはありません。
安くなっても少しだけのことが殆どです。
看板を作る本来の目的は、集客です。
価格が少しだけ安いのであれば、価格が少し高くても集客効果が高い方を選んだ方が費用対効果は断然高くなります。
親戚に頼むのは楽でしょう。でも、それは最終手段です。
まずはその道のプロに過去の実績と見積もりを出してもらいましょう。
それが売上と利益を伸ばすために必要なことです。