「売上を伸ばしたいんですが・・・」このような相談が弊社に多く寄せられます。
そのときに「競合店はどこのお店ですか?」と伺うと、だいたい2~3の店名をいわれることが多いのです。
ネットで調べてみると、ご相談に来られるお店の商圏内には、多くの場合3~9店舗の競合店があります。
考えてみれば、コンビニではセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3社、
自動車では、トヨタ、ホンダ、日産の3社にマツダを加えた4社、
宅配ピザでは、ピザーラ、ドミノピザ、ピザハットの3社が頭に浮かびます。
そして、上の業種では上位3社で市場の70%前後の売上シェアをもっています。
そのため業界順位4位以下になると、すぐには思い浮かばないのかもしれません。
名前が思い浮かばないだけならば問題はないのですが、売上を伸ばしていく上でも消費が活発でないときには不利な状況におかれてしまいます。
市場全体の消費が冷えていたときのことでした。
顧問先の店舗は、商圏内では売上NO.1を誇っています。
この店にそのときの売上状況を聞いてみると、前年比101%となっていました。
ところが、別の商圏にある店は前年比82%まで落ち込んでいます。
商圏での売上シェアが高い店は、閑散期や消費が減少するときも大きな影響はありません。もちろんそのための努力もしています。
しかし、売上シェアの低い店は、繁忙期など消費意欲が盛り上がっているときには問題はないのですが、閑散期や消費が減少するときには大きな打撃を受けてしまうのです。
シェアが高い店の前年比が-2%で留まっているときに、低い店は-25%なんてことだってありえます。
日本はすでにどの業種をみてもオーバーストアです。
その中から、お客様が店を選ぶ基準は、知名度のある店、安心できる店になります。
そのため、消費が減少するときには、まず市場シェアが下位の店から影響を受けることになるのです。
ランチェスター理論でも、攻撃を仕掛けるのなら、大手ではなく、自店よりも小規模の店舗を叩けといわれています。
商圏内の売上シェアが下位に甘んじていたのでは、圧倒的に不利な立場におかれることが多いのです。
だからこそ、商圏内でシェアNO.1になる必要があるのです。
とはいっても、いきなり1位はハードルが高くなりすぎるのであれば、ますは2位狙いでいきます。
経験則的にいえば、商圏売上シェア2位なら充分に1位に対抗できます。
ただ、商圏内の世帯数が少ない地域では、3位になると売上シェアが少なくなってしまうこともあるので、何としても2位にはなっておきたいのです。
2位を目指すためにも、まずは小さな商圏でNO.1を目指しましょう!
店の近隣エリアで、圧倒的なシェア1位を獲得します。
近隣エリアを強化すれば、店にとってはデリバリーコストも抑えられます。
お客様には、配達時間が短くなるメリットがあります。
売れている店の特長の1つに、近隣エリアに強いことがあげられます。
近隣エリアを強化できれば、後はその方法を広げていくだけです。
まずは、商圏内での売上シェア2位、そして商圏内1位の売上シェアを目指しましょう。